バージニア州レストン発 , Nov. 10, 2020 (GLOBE NEWSWIRE) -- 主要なビジネススクールが加盟する国際的な協議会である経営学修士課程入学審査協議会 (Graduate Management Admission Council™: GMAC™) は本日、年次の2020 Application Trends Survey (2020年志願傾向調査) を発表した。GMACは、COVID-19が世界各地での志願傾向に与えた影響を十分に調べるために、10月半ばに予定されていた今年のレポートの発表を遅らせた。COVID-19の中、教育機関は志願者を助けるための一連の管理方針を採用しているため、国境を越えた学生の流れを重視して増加傾向を評価してきたこのレポートでは、アジア太平洋、カナダ、ヨーロッパ、米国の全体で、入学傾向の変化に焦点を当てている。
全体的には、今年の調査に参加した1,000以上のプログラムの67%で、志願者数の増加が見られた。これには、MBAプログラムの66%、ビジネスマスターの67%が含まれる。
最近のGMAC Application Trendsレポートによると、競合する地域全体で志願率に格差があるという。今年は、ほぼすべての地域とプログラムタイプで、何らかの形の増加があったが、この需要増加は、オンライン学習、移動、ビザの取得に関する懸念による延期が増えるという状況で現実化する。全体的な延期率は、2019年の2%から2020年は6%に急増している。
GMACの会長兼CEOのサンギート・チョウフラ (Sangeet Chowfla) は、次のように述べている。「ビジネススクールの志願者に関連して観察し、分析すると、今年はこれまでにない傾向が見られます。COVID-19の発生以降、環境は確かに学校と志願者にとって厳しいものですが、変わらないのは、高度な経営学位に対する需要が、反循環的であることです。景気が後退し始める中、MBAやビジネスマスター取得のために仕事を辞める機会費用は減少しています。その結果、ますます多くの人が成長やキャリアアップのためにビジネススクールを検討しているようです」
GMAC理事会の会長兼スペインのIEビジネススクール学長であるマーティン・ボエム (Martin Boehm) は次のように語っている。「今年の志願傾向レポートでは、経営大学院教育の中心にある2つの非常に重要なダイナミクスが強調されています。それは、世界的な需要増と、地域カスタマイズの必要性です。ほぼあらゆる地域において、経済不安定の中で高度な経営学位を求める人が増えています。私たちも同様に、入学方針を特定の地域ニーズに合わせることで、ビジネススクールはこの需要に応じられると見ています。これがまさに、私たちがビジネススクールセクターに期待してきた革新的な適応性です」
今年のGMAC Application Trendsレポートは、「入学ファネル」の全体で見られる格差に関する知見を提供している。「入学ファネル」は、出願者数、合格率、入学者数、延期数の関係を示す言葉である。これらの数字から、さまざまな地域のプログラム全体の最終的な総数について、その関連性がわかる。これらの傾向は特に、世界的なパンデミックの中で、学校と志願者に関連する現在の環境行動と関係がある。
世界のあらゆる地域でCOVID-19の影響が続いているが、地域的な入学者傾向に違いがある状況は、地域ごとに異なる。最終的に入学を受諾した学生の割合 (入学率) が他の地域では減少している一方、米国では60%と変わっていない。カナダとヨーロッパはどちらも5%減少で、アジア太平洋の入学率は、2019年の62%から2020年は51%に減少した。世界全体でみた入学率は、2019年の62%から、2020年は60%に若干減少した。
このデータの相違は、主に地域的に微妙な差異があるためである。特にアジア太平洋地域では、COVID-19を最初に経験しており、香港では社会不安とも闘っている。また、入学方針についてプログラムにどのくらい柔軟性があるかの違いもある。
アジア太平洋地域の学校で入学延期を認めているのはわずか35%だが、回答した米国の学校では61%である。つまり、米国の学校では、アジア太平洋の学校と比べると、入学延期のポリシーを広範に採用している。
ヨーロッパでは、志願者のおよそ80%が国外からで、ビジネスマスターのプログラムに偏っていた。カナダのビジネススクールでは、これまではGMACで確認された国外からの出願が増加していたが、今年は出願全体で国内の志願者が増えている。
地域的な分析
2020年と2019年の調査で回答があったプログラムで、出願総数は、カナダで13%、ヨーロッパで24%、米国で21%それぞれ増加したが、アジア全体は7%減少した。
アジア太平洋
このレポートで、東南アジアのビジネススクールの入学担当責任者が次のようにコメントしている。「COVID-19の混乱に続く香港の社会運動は、MBAの学生募集に影響しました」
アジア太平洋地域の多様性を考えると、カナダ、ヨーロッパ、米国に比べて国ごとの違いが大きい。環境的な特異性もある。たとえば、2019年末に始まった香港の抗議運動と、それに続く2020年の中国本土のCOVID-19が、出願数を減少させた。同様に、インドの出願数も、パンデミックがもたらした前例のない全国ロックダウンの影響を受けているようだ。中華圏とインドの大きなプログラムにより報告された出願減少傾向を考慮すると、この地域の他のすべてで出願の増加が報告されても、2020年出願数の全体的な減少は避けられない。
カナダ
ほとんどのプログラム (84%) が、国内志願者からの出願が増加したと報告している。全体的には、回答したカナダのプログラムの79%が、2019年に比べて出願者数が増加したと答えている。ヨーロッパと同様に、カナダは出願者のおよそ40%を中央アジア、南アジア、東アジア、東南アジアから受け入れた。
ヨーロッパ
ヨーロッパの学校への出願者の80%は、国外からの志願者で、これは他の地域をはるかにしのいでいる。また、経営学修士や財務学修士などのビジネスマスターのプログラムに偏っていた。全体的に、ヨーロッパのプログラムは、他の地域に比べて、出願者数が増加したと報告している割合が高い。回答したプログラムの72%が、2019年に比べて出願数が増加したと答えている。また、カナダと同様に、ヨーロッパは出願者のおよそ40%を中央アジア、南アジア、東アジア、東南アジアから受け入れた。
米国
2019年と2020年の両方の調査に回答したプログラムで、国内の出願総数は、国外からの出願より増加率が大きかった。米国のプログラムに対する全体出願数は増えており、上位にランク付けされている学校は、出願数の増加を報告する傾向が高かった。上位にランク付けされている学校が、国外からの出願の増加を報告する割合も高く、ランクの低い学校でこれは見られなかった。しかし、国外からの志願者の入学延期が増えることで、最終的には入学者実数が制限される可能性がある。
具体的には、米国の全日制2年間のMBAプログラム5つのうち4つが、国内の志願者が増加したと報告している。全体的に、増加を報告しているプログラムの割合は、ここ数年では2020年に急増した。回答したプログラムの67%が、2019年に比べて出願数が増加したと答えている。
近日開催予定のウェブセミナー
今年のApplication Trendsレポートからわかることについて詳しくは、2020年11月17日のGMACウェブセミナーに登録されたい。世界中の経験豊富な入学担当者の専門家パネルが、この調査結果について意見を述べる。
また、出願希望者は、以下の記事を参照したり、mba.comで他の記事にもアクセスできる。
These Business School Scholarships Can Reduce the Cost of Your Degree
GMACについて
経営学修士課程入学審査協議会 (Graduate Management Admission Council™: GMAC™) は、世界各地の主要な経営大学院進学者が参加し、使命の遂行に取り組む協議会である。1953年に設立され、ビジネススクールと志願者が相互に認識・評価し、つながるためのソリューション創出に取り組んでいる。ビジネススクールと経営大学院コミュニティの代表として活動し、優秀な人材が埋もれることのないよう、高等教育を希望する志願者を導いている。
GMACは、入学志願者の教養を高めるための世界最高レベルの研究、能力開発機会、試験を経営大学院業界に提供している。GMACが主催、管理する大学院経営学修士進学適正試験 (Graduate Management Admission Test™: GMAT™) は、最も広く利用されている経営大学院試験であり、世界中の7,000以上のプログラムによって認められている。その他のGMAC評価には、インド、ナイジェリア、フィリピン、南アフリカの大学院経営プログラム入学に採用されるGMAC™ NMAT™試験、世界160以上のプログラムの入試ニーズに対応するエグゼクティブアセスメント (Executive Assessment: EA) などがある。
経営大学院教育に関するリソースと情報を提供するGMACの主要ポータルサイト (www.mba.com) は、年間700万件以上ものアクセス数があり、データ駆動型テクノロジーであるプログラム検索 (Program Finder) マッチングツールとGMASS™検索サービスを通じて、志願者とビジネススクールをつないでいる。以上のプラットフォームは、GMAC Connectの一部であり、GMACが保有する市場戦略情報、データ、リーチ、志願者のタッチポイントを組み合わせた募集ソリューションを通じて、学生の獲得に役立つサービスを提供している。
GMACの子会社には、英国を拠点とするオンライン出版会社であるBusinessBecauseとMBAツアー (The MBA Tour) がある。BusinessBecauseは、学生が検討および選択する段階で適切なビジネススクールを特定するのに役立つ豊富なコンテンツを提供し、MBAツアーは世界各地で経営学教育を重点とするイベントを開催し、ビジネススクールがグローバルに募集活動ができるよう支援している。
GMACはグローバル組織で、中国、インド、シンガポール、英国、米国に事務所を置く。GMACの活動について詳しくは、www.gmac.comを閲覧されたい。
報道関係者向けの問い合わせ先:
GMACメディア広報ディレクター、ジェフリー・バサイ (Geoffrey Basye)
+1 (202) 2711529またはgbasye@gmac.com
Graduate Management Admission Council
Reston, Virginia, UNITED STATES
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